衝撃的なあーくからのひと言
2019年の冬。
兄ことあーくから、衝撃的な言葉を掛けられる。
「脱出ゲームを作ってみたんだけど、やってみん?」
え、脱出ゲームって一般人が作ることができるの??
それが最初に思ったことだったと思う。
当時はまだ、謎解きはまだまだ駆け出しの初心者で、どちらかというとボードゲームに熱中していた私たち。
あーくはボードゲーム仲間に楽しんでもらえるように、なんと脱出ゲームを作ってしまったらしい。
その先駆けとして、私にその脱出ゲームをプレイさせてくれるとのこと。
ちゃんとした脱出ゲームに…なってる!
あーくが初めて作った謎解き公演、その名も
『魔女に呪われた村からの脱出』
ストーリーは、
とある村では、「十字架を持った魔女」が訪れた旅人を生け贄にするという儀式があり、それが執り行われるのが、満月の夜である今晩だった。
高校のミステリー研究会に所属するプレイヤーたちが、60分以内にその村から脱出することを目指して謎を解き明かしていく!

というもの。
本来は6人くらいで挑戦するところを、自宅で私ひとりで挑戦。
驚いたことに、開始前の受付があり、
そこで最初にチームパスを渡されるわ、机に着くとストーリーシートを渡されて設定の読み込みがあるわ、部屋の中に各チェックポイントまで準備しているという周到さ。
自宅がまるで脱出ゲーム会場になっていることに、テンションは爆上がり!!
ゲームが開始して謎を解き進めていくと、「ちゃんとした脱出ゲームになっている」ということに驚きの連続だった。
ただ、当時の公演はテストプレイなんていうものは当然されておらず、
途中のステップで、
・誘導の少ない高難易度の小謎集団
・Excelで作られたことによるデザインのズレによって解きにくい問題
・ヒント有りで40分かかる鬼畜迷路
が出現。
余裕で制限時間の60分をオーバー!
100分くらいかけて、息も絶え絶えになんとか最終解答を提出。
結果はというと…
まんまと二段落ちに引っかかって脱出失敗ーー!!
ただ、二段落ちが準備されていたことにも感動したし、チェックポイントに行くとそれっぽいオペレーションがあるし、終始テンションが上がる公演だった!
そして、脱出失敗してちゃんと悔しかった!!
当時は、「これ、ちゃんと作り直したら立派な作品になるってー」なんて言ってたなー。
(今年、本気で作り直そうとして内容を見直したら、根本からブラッシュアップしないと、今のミステリージャックの公演に並べるのは厳しい作品だったことに気づかされた。(笑) 思い出は美化されるものだなー)
「脱出ゲームって作ることができるんだ」
そう、この公演で知ったのは、
「脱出ゲームって自分たちで作ることができるんだ」
ということ。
これから数か月後、これまた兄からとある提案を持ち出される。
「自分たちで作った脱出ゲームを、ボードゲーム仲間に遊んでもらわん?」
というひと言。
「え、面白そう。やってみようや!!」
かなり心がときめいたのを覚えてる。
そう。
これが、
ミステリージャックの結成前夜のやりとりとなったのだ。
しかし、時は2020年2月上旬。
『クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客の中に、中国で発生した新型コロナウイルス感染症に罹患した日本人がいる』
ということを、TVは連日報道していた。
この時は、まさか世界を揺るがす大事件であることなどつゆ知らず。
そしてこれが、今後のミステリージャックの運命を大きく変えることになるとは、ぴぴんもあーくも、知る由もなかった。
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